8年ぶりの黒部ダム (2/ 9)
夏雲や白河夜船山のとも 吉本ばなな「白河夜船」(角川文庫)。山小屋で停滞したときのために、ザックに忍ばせていたが、富山に着くまでに巻頭作は読んでしまった。残りの2編は、後ほど山小屋で読むことになった。彼女の作品を読むのは初めてだ。いかに、本を読まないかがわかりますねぇ。 梅雨晴れ間駅で手を振る女の子 これをオフ会で披露したら、女の子を、(美しき)女性と思われてしまったようです。そりゃー、私は女好きですがね。(苦笑) 実際の情景は、 場所は、富山地方鉄道の岩峅寺(いわくらじ)駅。3・4歳くらいの女の子が祖母と思われる女性といて、電車に無心に手を振っている。私は、窓越しに微笑み、十数年前の娘に思いを馳せる。季語がないので、上の句にしたのですが、気持ちは下の句に傾きます。 夏近しアルペンルート妻はいず 17年前は、隣に新妻が座っていましたが、今回は見知らぬ人たち。要するに新婚旅行で通ったルートというわけです。 その時の宿泊先「ホテル立山」を横目に見て、「立山玉殿の湧水」を水筒(1リットル)に詰めて、ミクリガ池を通って雷鳥平(らいちょうだいら)キャンプ場へ下っていく。 |
池には、まだ残雪あり。途中、コイワカガミ、チングルマなどの群落。コバイケイソウは、これからというところで、まだポツポツという状況。 |
左側にジグザグの道が見えますか? それを登りつめた所に剱御前(つるぎごぜん)小舎があります。) |
雷鳥平には、10数張りのテント。浄土沢にかかった角材4本で作った立派な仮橋(30メートル位)を渡ると、いよいよ登りにはいる。標高差500m。 |